2015年10月21日水曜日

美しい 10月

「別荘」からやっと「現実世界」に戻ってきました。まだ本格復帰ではありませんが、みなさんのおかげで少しずつ元気を取り戻しています。

10月7日付けの「西日本新聞」で、福岡魁誠高校の「バラジャム作り」が紹介されました。実際の作業は10月2日です。事前に試作をしているし、学外の食品工場で機械を使っての製造なので効率よく作業が進み、2時間ほどで150個(30Kg)のバラジャムができました。試食させてもらいましたがバラの風味もしっかりあって、おいしいバラジャムです。

バラジャム作り

7日には粕屋中央小学校の3年生139人がバラ花壇の見学に来ました。前の投稿「リセットの9月」 を参照。
この日はデービッドさんも鹿屋市から急遽駆けつけ、小学生とのふれあいの様子が8日付の西日本新聞に掲載されました。

小学生の対応をするのは高校生のみなさんですが、6月に作った「イングリッシュローズ花壇」ではデービッドさんとみどりさん(ボランティア)がお手伝いをしました。この花壇には幾つかの宿根草も植えてあり、バラは小学生の背丈ほどに伸びています。この花壇のイングリッシュローズの植付けプランは、前述の「リセットの9月」のいちばん下に掲載しています。植付け初年度でもあり、10月初旬のこの時期に咲いている花は多くはありませんが、これは致し方ありませんね。

私の担当場所は食用バラを植えている花壇でしたが、残念ながらその日咲いていたのは3輪だけ。でも香りをかぐことはできました。学校側で準備されていたテーマは「土作り」。説明のために用意した赤玉土、腐葉土、配合済培養土、そして肥料の「土の薬膳」が写真に写っていますが、小学3年生にその話をするのは難しかったです。でも、みんな熱心にノートしていますね。何を書いたのか見てみたい(想像しただけで、かわいい/笑)。

2014年11月に開講したグリーンパークバラ園の「初心者向けバラの育て方教室 年間バラ講座」(講師:同バラ園技術顧問・小林博司先生)が、10月で最終講座を迎えました。

この1年間、「バラの接ぎ木 小林流 接ぎ木」や、化成肥料のこと「グリーンパーク・バラ園の8月」など、学んだことも多かったのですが、それらは別記事で写真アルバムにまとめたいと思っています。

初心者向け講座の参加者のみなさんは、大部分がそのまま引き続き「中級者向けバラの育て方教室」に参加されるようです。私は(残念ながら)今回までです。小林先生から学びたいことはまだまだいっぱいあるのですが。

小林先生、スタッフのみなさん、そして受講生のみなさん。1年間お世話になりまして、ありがとうございました。またGPバラ園でお会いしましょうね。いつか私のバラ畑に遊びに来てくださるという約束が早く実現するよう私も頑張ります。

グリーンパークバラ園「バラの育て方教室・年間講座」 問い合わせ先: グリーンパーク活性化共同事業体

10月24日(土曜日)のNHK総合の朝の番組「おはサタ!」で、福岡県立 福岡魁誠高校の食用バラを育てている花壇と、生徒さんたちがバラジャムを作るために花の収穫と花びらの湯洗をしている様子が紹介されます。

「おはサタ!」は九州・沖縄8県をカバーし、7:30-8:00までの時間帯の中で、紹介する時間は5分程度だそうです。取材を担当するアナウンサーは 雨宮 萌果さん。きれいな方ですね。

事前の取材では生徒さんたちが適確な受け答えをして感心しました。私としては嬉しいかぎり。放送されるのが楽しみです。

以下の4枚の写真は、同番組「おはサタ!」の放送画面です。

番組では僅か5分ほどの紹介なんですが、さすがNHKというか、事前の取材(裏付け)が入念なのに驚きました。バラの栽培、特にバラの栽培で使用する「農薬」に関して、連日の質問攻め。『バラの栽培方法ではなく、生徒さんの活動をメインに紹介してください』とお願い(念押し)したほどです。

「生徒さんの活動がメイン」というのは制作側もそう考えてあり、番組もそのようにできあがったのですが、さらっと紹介するだけの内容でも、とても慎重な取材をされるんですね。

番組の中で、アナウンサーの雨宮さんもキャスターの新井さんも、バラの花びらを「生食」されました。そのシーンを見ながら、「地元のバラ栽培農家」とされた私(笑)は、あらためて生産者の責任の重さを感じました。

何人かの知り合いから『見たよ』という電話がありました。また、福岡魁誠高校には栽培に関する具体的な問い合わせメールも来ているようです。生徒さんが授業の合間に返事を書いていますが、それもいい勉強ですね。

収録時には落ち着いて対応していた生徒さんも、放送後の感想を聞いたら『はずかしかった』と。これは微妙な乙女心・・なのでしょうか。

福岡市植物園で開催されている「秋のバラまつり」期間中の23日〜25日に、同植物園「緑の情報館」で開催される 福岡バラ会主催の「秋のバラ展」を見学しました。コンテストの入賞花をはじめ、フラワーアレンジメントやバラの品種を紹介する展示など、すばらしいものでした。拝見した感想などは後日に別記事で書けたらと思いますが、作品と同じように みなさんの優しさ が印象的でした。

写真左:会場中央のフラワーアレンジメントなどの展示。奥に「バラの種類」と題して、福岡バラ会小林 正子会長が育てられたHTのバラ約50品種が展示してあります。聞くところによれば、住宅街にあるご自宅の庭で栽培されているのだそうで、この3日間の会期に合わせて50品種のバラをきちんと咲かせられるその技術力の高さに驚嘆させられました。

フラワーアレンジメントの展示では、ある作者の際だったセンスの良さと技術力が目を引きました。でも、そこで使われているバラの多くはHTではなくシュラブ系統の新しい品種で、花の持つ雰囲気が大きく異なります。福岡バラ会の作品としてこれが同時に展示されていることも印象的でした。

写真右:コンテストの審査。小林会長を含む5名で審査が進みます。審査員の小林 彰先生から審査基準などを教えてもらったのですが、このような「コンテスト」を初めて目にする私には、正直に言ってよくわかりません。出品されているバラがきれいなことは(もちろん私にも)わかるし審査のポイントも理解できるのですが、これって要するに、「栽培技術を競い合う」ということなんでしょうか? そうではない(それだけではない)だろう・・と思うのですが、今の私にとってはちょっと不思議な世界です。

審査員の中には福島さんのお姿も。初対面なんですが、デービッドさんから福島さんの話を度々聞いているので、挨拶をさせてもらうのにも妙な親近感があります(笑)。「不思議な世界」なんですが、遠いのか近いのか距離感がつかめません。

コンテストの幾つもの部門で上位入賞された福岡バラ会のおふたり。
深水 功さん(左)のこの品種は「カノープス」。星隈 秀雄さんは「ミスターコジマ」と「三咲」の五輪組花。

花や葉の形の美しさ、ステムの長さと花や葉とのバランスの良さ。そのすばらしさは私にも(誰が見ても)わかります。自分が育てているものを思い浮かべると。。いや、それを考えると落ち込んでしまうので、今はそんなことは止めておきましょう(笑)。

深水さんと星隈さんから栽培の話も少し聞かせていただきましたが、使われている肥料などは私が知らないものばかり。私にとっては未知の世界があるようです。

深水さんも星隈さんも、門外漢の、しかも闖入者の私に丁寧に対応してくださいました。これはお二人の優しいお人柄というだけでなく、たぶんそこには「福岡バラ会」の長い伝統ゆえの「懐の深さ」があるのだろうと思いました。

深水さん、星隈さん、そして福岡バラ会のみなさん、ありがとうございました。

この日は土曜日ということもあって、動物園とつながっている植物園には大勢の子どもたちが来園していました。少し静かになった夕刻、バラ園に行きました。一番のお目当ては、「"バラの夏休み" 考」で書いた秋の花のための夏剪定の結果を見ることです。

この剪定作業は8月27日に行われました。九州のバラ園としては早い剪定時期ですが、はやり既に多くの株がピークを過ぎていました。来園者からも「見に来るのがちょっと遅かったね」という惜しむ声が聞こえてきます。

たぶん、剪定1ヶ月後の9月下旬頃から咲き始めていたのでしょう、花がらが摘まれ、秋二番の新梢が10cmほどに伸びているものもあります。

『植物園だから、いつも花を咲かせておく』とのことなので、秋に2回咲かせる予定だと思われます。

"バラの夏休み" 考」で書いたことと矛盾しますが、バラ園内を散策しながら、バラはやはり一斉に咲かせることで美しさがより際だつ のでは?と思うようになりました。

月末にはグリーンパークバラ園に行く予定なので、そこであらためて考えてみたいと思います。

リセットの9月」でも触れましたが、食品加工用のバラに必要と私が考える条件は「安全 清潔 新鮮 色(発色) 香り 味(雑味がないこと)」です。

もちろん化学農薬や化学肥料を使わないでも育てられ、高温多湿の九州の夏にも耐えられて、栽培の手間がかからず、しかも花持ちが良くて収穫量が多いという前提もあります。

このような欲張った条件を満たすバラを探して、幾つかの品種を試験栽培しています。今日、そのひとつが満開になりました。

今年6月に鉢苗を植付けて、「デービッド丸」さえも使わない完全無農薬栽培で、きれいな大輪の花が咲きました。しかも1本のステムに5個のしっかりした蕾が着いています(開花したものを含む)。カタログデータによれば1ステムに1輪のはず。無肥料栽培(ただし前作の残肥があると思える土壌)で、葉数も少ないのに、これはちょっと嬉しい驚きです。

花びらが「斑入り」のように見えるのは逆光で撮っているからですが、葉の形がヘン(反り返って美しくない)なのは、この品種の特性なんでしょうか?

この花はこの株の最初の開花ではないのですが、夏の花に較べるとやはりこの時期は大きくてきれいですね。香りも現行品種(23日の写真)よりも優れています。この品種はたぶん「美味しそうな」色が出るでしょう。もちろん「食品加工用」のみではなく、観賞用として優れた品種です。

福岡魁誠高校の授業では、バラジャムなどの食品加工だけではなく、バラの花びらを使ったポプリやバスボム(入浴剤)なども作る予定です。この日はバーバラ先生(?)と生徒さんたちが何やら相談をしています。

このページの何枚かの写真でわかるでしょうか、福岡魁誠高校は明るい校風で、しかもとても礼儀正しい生徒さんたちです。実習を手伝ってくれるバラ仲間のみどりさんに、「かわいい女子高生に挨拶してもらって、嬉しいでしょ?」とからかわれますが、いや、ほんとにそうです。

忌野清志郎 "トランジスタ・ラジオ"

もし神様が『もう一度高校生の頃に戻してあげる』と言ったら、どうしますか?

私はお断りします。不良で劣等生だった私の高校時代は暗くてつらいものでした。戻りたくなんぞありません。忌野清志郎の "トランジスタ・ラジオ" (YouTube) は、歌詞と同じように授業をサボって校舎の屋上でタバコを吸っていたその頃の私の気分と、なにか通じるものがあります。ただし私は「内ポケット」も空っぽでしたが。でも、高校時代って、そんなものじゃないですか?

3年ほど前のこの授業の最初の回(今の学年とは異なる)で、私の自己紹介の糸口としてこの曲を聴いてもらいました。時代は変わっても高校生の気持ちは同じ(男子生徒の場合。女子については皆目見当もつかない/笑)だろうと思ったし、それ以外に彼らとの接点が思い浮かばなかったからです。でも、誰も忌野清志郎を知らないし、曲を聴いても私の意図はまるで伝わらないようでした。

清志郎を知らない? これはショックでしたが、私の気持ちが通じなかったのは当然のことかもしれませんね。彼らには彼らの高校生活があります。ER花壇の奥にあるクスノキの落ち葉を掃いていたら、ピアノが聞こえてきました。曲は "West Side Story" の "Tonight" で、合唱の練習をしているようです。"West Side Story" は私が彼らと同じ年の頃に公開された映画です。箒を持つ手を休めて、しばらく聞いていました。 アリーナからは、体育の授業が始まったらしく元気なかけ声も聞こえてきます。なぜかはうまく説明できないけれど、心静かな、嬉しい気持ちになりました。・・もしかしたら、50年間も心の底に沈んでいた滓のようなものが、少し溶け始めたのかも?

学校からJR駅に向かう道沿いにあるうどん屋さんは、部活で遅くなった生徒に『お腹がすいたでしょう』と、うどんを無料でふるまう日(不定期)があり、その日はうどん屋さんの花壇に植えられたER「コーヴェデイル」の脇に、小さな目印が出ます。

私にできることは何か? 私の場合それは「生徒さんのために何かをする」というようなことではなく、花壇の手入れをしていれば、生徒さんと明るく挨拶が交わせれば、それで充分なのかもしれません。

2011年春に立ち上げたこのブログ。1年におよぶ中断もありましたが、4年半後の今日、ページに表示されるカウンターが 100,000 (アクセス≒セッション)になりました。Google Analytics の解析によれば、4.19 ページビュー/セッションなので、この間におよそ40万ページが読まれたことになります。

Google Chrome のカウント数と Google Analytics の解析結果にはズレがあるようで、これは必ずしも正確な数値とは言えません。私自身のアクセスはカウントされない設定にしているつもりなんですがカウントされる場合もあります。コメントが無いページも多いので、40万ページビューの実感はありません。いずれにしろ私にとっては信じられない数値です。

  1. バラの接ぎ木 2013/02/07
  2. バラの根頭癌腫病−2 2012/02/20, コメント(6)
  3. 台木用ノイバラの挿し木 2012/02/01
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  5. バラの 水挿し−2 2012/06/03, コメント(2)

そしてそのアクセスは「バラの栽培技術」に関連するページに集中していて、その経験の浅さ故のコンテンツの貧しさや曖昧さ、さらにはアクセスの半数を占めるモバイル端末での閲覧には不適切な表示を思えば、一瞬身が竦むような思いがします。

ありがとう。みなさん。

畏友・小笠原さんは、GPバラ園での小林先生の講座 のクラスメイトです。春のバラフェアの受講生作品展示で小笠原さんが出品された「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の素晴らしさに感心したことがきっかけで、話を交わすようになりました。小林先生を師と仰ぐすばらしいバラ栽培者は何人もいますが、小笠原さんもそのお一人です。栽培してあるバラ(たぶん200株?)も、予想どおりすばらしいものでした。写真は小笠原邸の玄関に置かれている鉢植えの「ピンク・ピース」です。

そら :小笠原さん、バラを栽培していてもっとも嬉しいと思う瞬間は?

小笠原:・・そうですね。今回のようにバラの友だちが訪ねてくれたり、近所のみなさんがバラの美しさを喜んでくれるときかな。そのためにはまず何より、美しさに自分が感動できるバラを咲かせること。自分が感動しないバラを、ほかの人が見て感動することはありませんからね。

小笠原さんの栽培方法については今ここでは具体的には書けません。彼は今後も小林先生の講座で勉強を続け、私は別の途に行きますが、これからもバラ仲間としておつきあいくださるようお願いしていますので、いずれ。

今回の小笠原邸のお庭拝見は3日間で計10名ほどのメンバーが訪問されたようです。受講者の交流は、もとより小林先生も望んであることで、先生も喜んであります。私は講座の「級長」として何もできませんでしたが、小笠原さんのご好意で最後にちょっとはそれらしいことができて嬉しいです。これがきっかけになって、さらにバラ仲間の輪が広がればと思っています。小笠原さん、安本さん、みなさん、ありがとうございました。

Night Rose Garden

グリーンパークバラ園の「秋のローズフェア」で、バラのライトアップ "Night Rose Garden" がありました。

この夜、秋のバラの中で演奏したのは 山下真季 さん。秋の夜のバラの園にふさわしい、心にしみいる優しくすてきな歌声でした。

真季さんの襟元のバラ。よく似合っていますが、その品種は何でしょうね。バラ園で咲いた花でしょうから「セント・セシリア」か「シャリファ・アスマ」? あるいは「シャーロット・オースチン」かも。

真季さんにバラを贈るなら、「セント・セシリア」がぴったりかな。この季節はとても上品な香りで咲いています。でも不良老人の私は「シャリファ・アスマ」で、 "La Vie en rose" も聴いてみたいような。

バラの妖精が

静かな秋の夜。人の気配が遠ざかった頃、美しい演奏に誘われて、ピンクの羽を持った水色の妖精が出てきて、楽しそうに飛び回っていました。画面のどこにいるか、わかりますか?

バラに聴かせる音楽会

いつか私の小さなバラ園でも、知り合いの音楽家たちを招いて「バラに聴かせる音楽会」を催すことが夢です。神無月十三夜、バラの美しさが際だつ薄暮の刻。月が出ると演奏が始まります。

演奏は弦楽合奏曲になるでしょう。聴くのは(人ではなく)バラです。そして出雲には行かない「田の神様」と、花壇の中耕を手伝ってくれる山の瓜坊たちもご招待。バラの妖精も出てきてくれるかな?

積年のデタラメな生活習慣とムリがたたって、今年は春先から特に体調がすぐれず、秋9月には半ば強制的に「別荘」に送り込まれるハメになりました。 夏の半年間放置されたバラ畑は写真のような酷い状態で、バラは雑草の中に埋もれています。

今は何も考えず、ただ黙々と除草作業をしています。

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