2024年12月 勉強会準備係:そら みたか
1. バラの育種の楽しさと勉強会の目的
バラの育種は単なる品種改良にとどまらず、自分だけの新しいバラを作り出すという喜びに満ちています。毎年咲く花の中で、新しい色や形、香りに出会う瞬間は、言葉にできない感動があります。
さらに、バラの育種には "人とのつながり" という楽しさもあります。同じ興味を持つ仲間と情報を交換したり、育てたバラを見せ合ったりすることで、その喜びは何倍にも膨らみます。
そんなバラの育種に興味を持つ方々へ。ご一緒に「バラの育種オンライン勉強会」を始めてみませんか?
この勉強会では、育種の基本から実践的な技術まで、参加者が共に学び、楽しむ場を目指しています。オンライン・ミーティングシステム Zoom(ズーム) を利用して、全国各地どこからでも気軽に参加できなす。
この勉強会は、「有名な育種家の講師がいて、その話を受講者が聞く」という講座ではありません。バラの栽培・育種に関心のある参加者が、先人の情報を学ぶだけでなく、参加者同士が問題点や経験を共有し合い、一緒に楽しみながらバラ栽培の喜びを深めることを目的としています。
初心者が集まる "勉強会" なので、気軽に質問し合い、自由にアイデアを交換できます。同じ目線で悩みを共有し合うことで、思わぬヒントや発見が生まれることもあるかもしれません。一人では解決できない悩みも、仲間と共に考えればきっと解決の糸口が見つかるはずです。バラの栽培や育種の道は、仲間と共に歩んでいくことで、その楽しさや学びが何倍にも広がります。
何よりも大切にしたいのは、バラの育種や栽培を心から楽しむことです。ぜひ一緒にバラの育種の楽しさを共有しましょう!
2. 勉強会について
- 対象:
- バラの育種に興味がある方なら、どなたでも参加できます。バラ栽培の経験や栽培中の品種は問いません。特定の価値観に偏ることなく、初めて育種にチャレンジする方を基準にします。
- バラの育種は奥が深いようですが、交配そのものは特に難しいことではなく、交配親にする株も必ずしも多品種である必要はありません。特別な設備や資材も不要で、地植え鉢植えに関わらず栽培中のバラが数品種あれば、このプロセスを楽しむことができます。花の鑑賞と育種の両立も可能です。
「今は交配をする環境が整っていないけど、バラの育種について知りたい」という方のご参加も歓迎します。
- 主催:
- 勉強会は誰かが所有する組織ではなく、参加者の合意で運営していきます。いわば、参加者全員が主催者です。準備は そら みたか(ニックネーム)が担当しますが「講師」ではありません。
- ここでは「講師から教えてもらう」というのではなく、「わからないことは自分から動いて、参加者と情報を共有しながら、試行錯誤の中で学んでいく」という積極性が求められます。この勉強会の重要なポイントです。
- ・・とは言え、初心者がメインの勉強会なので、誰もが楽しく参加できるよう、参加者の相互理解と協力をベースに、有益な勉強会を作っていきましょう。
- 参加費:
- 無料です。スポンサーは存在しませんので、煩わしい広告などもありません。
- オンライン ミーティング システム・Zoom(ズーム)
- 参加者のみなさんは Zoom のオンライン・ミーティングに必要な機器(カメラとマイクが使えるパソコン、またはタブレット)と、インターネットに接続できる環境があればOK。スマホでの参加は、画面が小さく見ずらいことがあるかもしれませんが、不可能ではありません。Zoom の会議室は準備係が用意します。
- 「自分の顔が映るのには抵抗感がある」という方はカメラをオフにして参加できます。
バラの育種には興味があるけど何らかのご事情でオンライン・ミーティングに参加するのが難しい方は、下記の準備係宛のメールでご相談をお寄せください。 - Zoomの利用(参加者は無料)が未経験の方には、必要ならメールやスマホを使ってサポートします。設定などは難しくはなく、要は "慣れ" なので、事前に何度もテスト接続の機会を設けますから、ご心配は無用です。
もし使用する機器に不安があればご相談ください。 - 開催日と時間:
- 原則的に月2回、年間20回程度。毎月第2、第4日曜日 午後7時30分から2時間程度 を予定しています。
この時間帯での参加が難しい場合は、録画された勉強会の内容を見ることも可能です。 - 活動期間:
- 多くの場合1年目でバージンフラワーを見ることができるでしょう。しかし "育種" となると成果が出るまでには時間がかかります。この勉強会も1年で終わるのではなく、経験を踏まえて内容を改善しながら、継続的に活動していきます。
- 入退会:
- 入会に必要なのは連絡用のメールアドレスのみで、実名や住所、電話番号などの個人情報は不要です。
- 参加にあたっては、他を批判しない、参加者の個人情報を漏洩しないなど、常識的なマナーでお願いします。
- 義務や制約はなく、途中入会もOKで、退会はいつでも自由です。
3. 勉強会の内容
『バラの育種は、それに挑む人の数だけ方法がある』と言われているそうです。この勉強会ではそれらを幅広く学びたいと考えています。逆に言えば、この勉強会では『◯◯という方法だけが正しい』という姿勢はとりません。どのような方法で育種を進めるかは、多くを学んだ上で、参加者各人が自分で判断すること。うまくいったり失敗したり、結果はさまざまでしょうが、その経験を共有してさらに理解を深める。これもこの勉強会の重要なポイントです。
- 勉強会の話題を展開するテキストは、木村卓功・著 「新しいバラ 強く、美しく咲かせる」 発行所:NHK出版
- この本の第4章に、「ロザリアンの夢に挑戦 自分だけのバラを作る」という12ページの記事があります。
ご本人が作出され、私たちにも馴染みのある品種の交配親の組み合わせ実例や、交配作業の手順などを、多数の写真でわかりやすく説明されているので、私たち育種初心者の勉強会のテキストに適していると思われます。
参加者は各自購入していただくことになります。 - みなさんご存知のように、木村卓功氏(バラの家 ロサオリエンティス/有限会社キムラ企画・代表)は、バラの新品種コンテスト受賞歴や農水省の登録品種数、作出したバラ苗の販売数など、現代日本において最も活躍されている育種家のお一人ですね。また YouTubeやブログ:「バラと暮らす幸せ」などネットでの情報発信もあり、育種に関連する話題も豊富なようです。
- 鈴木省三氏の育種「実生法」も学ぶ
- 木村氏の育種は独学なんだそうです。唯一読まれたのは、鈴木省三氏の育種に関する著述だとか。それが具体的にどの本なのかわかりませんが、鈴木省三氏の "Roses of the World" (1956年 高陽書院)には、文章だけで15ページに及ぶ「実生法」という章があり、それを参考にされたのかも。
- 鈴木省三氏が書かれた育種についての内容は 68年後の今も色褪せていません。さすがですね。この鈴木省三氏の「実生法」についての資料は準備係が手配します。
- なお、鈴木省三氏の育種方法については、氏の秘書として永年活躍された野村和子さんが、新しいバラを作る(育種)|都立園芸高校 バラ園公式HPで、写真とともに紹介してあります。これらを併せて参考にします。
- まずは育種に挑戦!
- 木村卓功氏の「新しいバラ/ロザリアンの夢に挑戦」には、実践的な内容が掲載されています。私たちの挑戦は失敗することもあるかもしれませんが、そこで学び実感したことが次への発展のベースになるでしょう。
項目 | 鈴木省三 | 木村卓功 | 育種勉強会 オリジナル* |
---|---|---|---|
タイトル 発行年 |
Roses of the World/実生法 1956年 |
新しいバラ/バラの育種に挑戦 2023年 |
Rose Breeding Guide (初稿・草案) |
1 | 実生法とは/実生法の特長 | 交配親を選ぶ | バラ育種の基礎知識 |
2 | どのように花が咲き種子ができるか | 春の一番花で交配 | 育種の目標設定 |
3 | 人工授粉とは | 芽かきで樹勢を保つ | 交配と授粉技術 |
4 | 親木の選び方 | 秋に実を収穫する | 種子からの育苗と実生選抜 |
5 | 人工授粉の方法 | 冬に種をまく | 苗の評価と耐病性・環境適応試験 |
6 | たねまき | 自分のバラが咲く | 花色・花形・香りの評価と改良 |
7 | 発芽について | 分子育種技術について | |
8 | 幼苗の取り扱い方 | 育種テーマのシリーズ化と品種登録 | |
9 | 花が咲いたら | 持続可能性と未来展望 |
*育種勉強会 オリジナル テキスト "Rose Breeding Guide"(仮題)は「草案」の段階です。
- 育種方法をメインに、バラ栽培を広く学ぶ
- 勉強会ではこれらの項目を、作業時期に合わせ実践に即して、幅広く学んでいきます。
主な内容は、交配の実技、肥培管理と病害虫防除、ローズヒップの収穫と保存、播種、実生苗の管理と選抜、接ぎ木(デービッド接ぎ)や、トラブルシューティングなどです。 - バラの栽培と育種の歴史、植物生理学や遺伝学の基礎、持続可能な育種や栽培方法、品種育成者権の基本など、やや理論的な内容は、必要に応じて学習していく予定です。
4. 参加申し込み
バラの育種に興味のあるみなさん、私たちと一緒に学び、育種や栽培の楽しさを共有しませんか?
興味のある方、参加をご希望の方はご遠慮なく連絡をください。一緒にバラの育種を楽しんでいきましょう!
下のフォームから、あなたのお名前(ご本名でなくニックネームでもOK)と連絡用のメールアドレスを送ってください。
折り返し、準備係から連絡を差し上げます。
フォームではなく準備係・そら みたか宛の メール でもOKです。
勉強会の内容や形式などについて、ご質問やご要望があればご遠慮なくお知らせください。
現時点で参加予定者は少数ですが、少人数ならではの楽しさもあるでしょう。
「初心者基準、個人情報は不要、参加費無料、義務や制約なし、退会はいつでも自由」という勉強会です。どうぞお気軽にご参加ください。
正式スタートは2025年2月の予定で、Zoomのテスト運用は1月下旬からスタートします。お早めに。
よろしくお願いします。
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