「捕らぬタヌキの皮算用」
バラの栽培品種や、接ぎ木の台木用の実生苗はこれまで何度か作ったことがありますが、今回はその行程を記録してみようと思います。
2012年2月9日の記事「バラの種ばら播き」に、12Mの畝全体を実生苗床にした例があります。僅かな苗しか必要ないのに。ま、それはそれで楽しかったからいいんですけど。このような経験を重ねて「皮算用」も幾らかできるようになりました(笑)。
接ぎ木する手法は、10月のT芽接ぎ(T字法芽接ぎ)、11月のF芽接ぎ(貼り芽接ぎ)、そして1月のデービッド接ぎと切接ぎです。いろんな手法を試すのは自分に合ったものを見つけるためですが、そのほかに、栽培・管理している栽培品種のバックアップ苗を作る目的もあります。
1 バラの種の準備
ローズヒップは11月中旬に陽当たりの良い場所の完熟したものを採取し、このような密閉容器に入れて45日間ほど冷蔵保存していました。これは、寒さに遭わせて「休眠打破」するためですが、過去の失敗経験から過湿と5℃以下の低温にならぬよう注意しました。
私は肥培管理がヘタで、過去の事例では10月中旬のT芽接ぎまでに充分な太さに育たなかったので、今回は少し早めに1月中旬の極寒期に播種する予定です。
台木を育てる畝はベッド幅90cmで長さ12Mです。これに株間12cmで2条植えするので、定植時に必要な苗数は200本になります。
昨年はプラグトレーで発芽率をチェックしましたが、約75%でした。今年は畝(苗床)に直播するので発芽率を50%と見込めば、必要なタネの数は400粒。生育不良や定植時の痛みを考慮して600粒を「筋蒔き」で播種する予定です。5月末頃、茎の太さが「爪楊枝」程度になるまで苗床で育てます。
播種する苗床はベッド幅90cmですがトンネルを設置するので有効幅60cm。1列に20粒(3cm間隔)で計30列。列間は10cmにするので苗床の長さは300cmです。もっと大量のタネを「バラ播き」すれば簡単ですが、「間引き」が苦手なので、播種が面倒でもこの方法でやる予定です。
ローズヒップからタネを取り出す作業にも慣れて、2時間程で約800粒のタネを確保しました。もし粒が小さいタネを見つけたら捨てます。これを台所の流し用の水切りネット(これがとても便利)に入れ、流水に浸けて「発芽抑制物質」を洗い流します。
断続的に水を流し2日間ほどの時間をかけて洗ったら、苗床の準備ができるまで再び冷蔵庫に保管します。
続き
- 2016年 1月11日 「実生台木を作る ー2 ゴンベエさんの種まき」
- 2016年12月22日 「実生台木を作る ー3 ゴンベエさんは春から熱中症」
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