このブログについて


バラの栽培についての考え方や方法は多様です。その多様性こそが、バラが文化として豊かであることの証左なのでしょう。
"答え"は一つではないとすれば、バラ栽培の楽しさは、"自分のバラの世界を見つけ出す" その過程にあると思っています。

このブログは試行錯誤中のバラ栽培の記録です。一部の記事はバラ仲間に私の方法を紹介するために書いたものもありますが、
「栽培ガイド」の類ではありません。バラ栽培を始めた頃に書いた記事の内容は現在の栽培方法とは異なるものも多く、
技術的にも拙く、論理も雑駁で、誤謬も多々含まれていると思われます。批評的に読んでくださるようお願いします。

お知らせ

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内容は「ばらの育種オンライン勉強会」 案内ページ をご覧ください。
11月23日追記:勉強会で使用するテキストに関して重要な変更をしています。



2024年9月11日水曜日

ChatGPTが生成したスリップスの画像

ChatGPT関連の記事が続きます。今回はChatGPTが生成したスリップス(アザミウマ)の画像について検討します。

8月23日の記事:ChatGPTがアドバイス「バラのスリップス対策」 の中で、ChatGPTが提示した以下のようなスリップスの画像を紹介しています。これにはちょっと違和感が・・


ChatGPTロゴ ChatGPT:こちらの画像では、ミカンキイロアザミウマ (Scirtothrips dorsalis) とミナミキイロアザミウマ (Frankliniella occidentalis) の違いを示しています。それぞれの体色、体長、模様の違いに注目して描かれていますので、ご参考にしてください。

そら:先日のスリップス(アザミウマ)に関するチャットの中で、ミカンキイロアザミウマ とミナミキイロアザミウマの画像を提供してもらいました。私が調べた結果と相違があるようです。それを以下に記します。

  • ミカンキイロアザミウマの学名は Frankliniella occidentalis、英名では Western flower thrips。
  • ミナミキイロアザミウマの学名は Thrips palmi、英名は Melon thrips
  • 学名 Scirtothrips dorsalis は、和名でチャノキイロアザミウマ

提供してもらった画像データと説明文は、画像・学名・和名が混乱しているように思えるのですが、確認できますか?

ChatGPTロゴ ChatGPT:そらさん、詳しいご指摘ありがとうございます。ご指摘の通り誤解がありました。修正を行います。

正しい分類と整理:

ミナミキイロアザミウマ (Thrips palmi)
英名: Melon thrips
学名: Thrips palmi
特徴: メロンやナスなどを加害する種で、バラに対しての影響は少ないです。
チャノキイロアザミウマ (Scirtothrips dorsalis)
英名: Tea thrips (or Citrus thrips)
学名: Scirtothrips dorsalis
特徴: チャノキイロアザミウマは、特に茶や柑橘類に害を与える種で、バラにも影響を与えることがあります。
ミカンキイロアザミウマ (Frankliniella occidentalis)
英名: Western flower thrips
学名: Frankliniella occidentalis
特徴: バラに大きな被害をもたらす種で、花や葉を加害 します。(傍線:そら)

これで混乱が解消されたと思います。引き続き何か質問があれば、ぜひ教えてください!

考察

恥ずかしながら、私はスリップスが葉も加害することを知りませんでした。「アザミウマ類の生態と特徴」|高知県農業技術センター にアザミウマ類による果菜類の被害写真がありますが、私のバラの葉にも似たような症状が見受けられ、『ハダニの被害にしてはちょっと様子が違うみたいだな』と訝しく思っていました。:p

そら:この画像はどこからか引用したのではなく、学習して得た文字データを基にChatGPTが独自に生成したものですか? そうだろうと思うのですが、そうだとしたらすごい技術ですね。

ChatGPTロゴ ChatGPT:はい、先ほどの画像は引用されたものではなく、私が学習したデータを基に、指定された内容に従って独自に生成されたものです。この技術は、私がテキスト情報をもとにビジュアルを作成できるAI画像生成技術を活用して行っています。ユーザーからの要望に応じて、学んだ情報をもとにして適切な画像を生成することが可能です。

この技術が新たな理解をサポートするためのものとして役立つことができ、とても嬉しく思います!

そら:バラの交配のために花粉を採取するとき、花の中からアザミウマが飛び出してきて、ピョンと跳ねます(笑)。アザミウマの種類はよくわからないのですが、ミカンキイロアザミウマかも。私の印象では、もう少しスリムな体型で、白っぽい色です。ChatGPTが生成した画像データの "正確性" は検証されているのですか? もしこれが「アート」なら検証などは不要でしょうが、学名と同時に表示するのであれば、ちょっと気になります。

ChatGPTロゴ ChatGPT:そらさん、鋭いご指摘ありがとうございます。おっしゃる通り、AIが生成した画像は、テキストデータに基づいて作成されるもので、完璧に正確な学術的データとしての検証を行うわけではありません。生成された画像は、あくまで参考として使われることが多く、学術的な図鑑や顕微鏡写真のように細部まで厳密に再現されているわけではありません。

もし科学的な正確性が特に重要な場合、実際の専門文献や信頼できる写真資料と比較して検証することが推奨されます。私が生成する画像は、ビジュアルの理解を助けるための「概略的な描写」であり、研究や分類に用いる精密な資料としては適していない ことを理解いただければと思います。(傍線:そら)

アザミウマについても、そのスリムな体型や色の違いを反映したさらに詳細な画像が必要であれば、改めて特徴を基にした別の生成も可能です。

そら:では、チャノキイロアザミウマ (Scirtothrips dorsalis)とミカンキイロアザミウマ (Frankliniella occidentalis)の特徴がわかり、色やサイズの比較もできる画像をお願いできますか。

ChatGPTロゴ ChatGPT:こちらは、チャノキイロアザミウマ (Scirtothrips dorsalis) とミカンキイロアザミウマ (Frankliniella occidentalis) の特徴を比較した画像です。体色やサイズの違いを視覚的に確認できるように作成されています。お役に立てば幸いです!

そら:微妙に描き分けられていて、しかもすごい早業に感心します! 体色はどちらも「黄色系」なので、ほぼ正しいのだろうと思います。でも、チャノキイロアザミウマの体長は 約0.9mm で、ミカンキイロアザミウマは 1.7mm 程度でしょうから、これではサイズの比較ができませんね。

ChatGPTロゴ ChatGPT:そらさん、詳細なフィードバックをありがとうございます!確かに、サイズの正確な比較が重要ですね。実際の体長差を明確に表示するためには、スケール感を強調するような描写が必要です。次回生成する際は、その部分にさらに注意して対応いたします。サイズ差がわかりやすい視覚表現があると、観察や管理がより具体的に進められるかと思います。

ChatGPTが生成する画像について、これ以上の説明は不要ですね。


高知県農業技術センターのサイトに「施設栽培で問題となるアザミウマ類の見分け方」というページがあり、以下のような画像データを見ることができます。『これはまさか生成AIの仕事ではないよな』と思うけど、どうなんでしょうね?:p この画像は死んだ個体(標本)の写真、またはそれを基に描き起こしたイラストなのかも。私が見かけるのはもっと透明感のある、白に近い色です。季節によって、あるいは雌雄の別、花色によっても体色が変わるのでしょうか?

 施設栽培で問題となるアザミウマ類の見分け方|出典:高知県農業技術センター

いずれにしろ、ChatGPTが生成した画像とはかなり異なります。

でもChatGPTは自分が学習した文字データから、あれだけのクオリティの画像を瞬時に生成するのですから、その科学的な正確さはともかく、すごい技術だと感心させられます。TikTokやYouTubeには、生成AIが作った静止画や動画がいっぱいありますね。 

誰も見たことがない美しいバラの画像が、続々といとも簡単に生成AIから生み出されて、それが現実なのかバーチャルなのか、まったく区別がつかないようになるのも時間の問題かな。

そうなれば、"見た目のあやかさ" は何なのか、"ほんとうに大事なものは何か" が問われることになるのでしょう。それもまた「全宇宙の神秘」(鈴木大拙)に近づくアプローチのひとつになるのかも。

*ここに記載していた「私の スリップス対策」は次のページに移動しました。

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