2012年4月8日日曜日

そらが バラ育成アドバイザー?

粕屋町バラサークルの「バラ育成アドバイザー」に就任することになりました。この記事は、共有ブログ「ばら日和」に4月8日に投稿したその挨拶のコピーです。

就任の経緯

この話を最初にうかがった時、役員会のみなさんには失礼ながら、思わず大笑いしてしまいました。「アドバイザー」なんて、ぜんぜん不適格ですし、とんでもないことです。
でも、お話をよく聞いてみると、「バラ育成アドバイザー」とは粕屋町バラサークルの規約上の名称であり、私がやるべきことは、これまで3回実施した私的な勉強会・講習会を今後はバラサークルの公式な行事とするから、その準備係を担当しなさいということのようです。

私個人は今後も挿し木や接ぎ木の技術を学びたいし、まだ取りかかったばかりですが実生苗作りもやってみたいと思っています。もしそれをバラサークルのみなさんとご一緒することができたらより楽しいだろうし、いろいろ学べることも多かろうと思います。でも、名称があまりに大きく、やはり不安でした。

思い悩んでいたところ、ある方がそらの畑にお見えになって、昨年10月の「T字法芽接ぎ」の結果をお尋ねになり、「3割くらいは成功したね? ◯◯バラ園では9割以上です。もちろん立派な設備があるからこそなんですけどね」と話していかれました。『設備も経験も知識もない素人が、接ぎ木に手を出すのは無駄なことだから、バラサークルのみなさんを巻き込むのは止めておきなさい』と言いたいのだろうと思います。

このご親切な忠告が私には逆に作用して、『よし、やってみようじゃないか』と意を決することになりました。もちろん、私にどこまでできるかはわかりません。間違ったことを伝え、その結果みなさんに残念な思いをさせるのはほんとに申し訳ないし、心が痛みます。

でも、僅かながらも成功した事例があると、思わず肩に手を伸ばして(肩を抱き合って)喜びたくなるその瞬間は、何物にも代え難い大きな幸せですし、みなさんのその笑顔はとても美しいです。『失敗したけど楽しかった』というねぎらいの言葉をかけてくださる方もあります。私としては今止めるわけにはいかないんです。

これまでの3回の勉強会・講習会は(基本的に)私が企画し、案を役員会に上げてご了承を頂いて実施しました。いわば『私が思うように』計画してきたのですが、これからは企画の段階から役員会のご意見を頂くことになります。それだけ手間がかかりますが、みなさんのご意見を取り入れたよりよい内容が準備できるのではと期待できます。

バラの苗作り

「バラ育成アドバイザー」の "バラ育成" というのは、私の場合は主にバラ苗作りということのようです。
『接ぎ木苗作りの講習会などをするから◯◯バラ園の苗が売れなくなるったい』という陰口もあるそうなんですが、これは冗談なんでしょうか、あまりにも短絡的な考えです。◯◯バラ園の苗が売れなくなった理由は知りませんが、私たちは◯◯バラ園作出のバラはPBR保護期間内かどうかを問わず一切接ぎ木や挿し木をしていません。そういう約束で勉強会を実施してきました。それは今後も変わることはありません。

◯◯バラ園作出以外の、PBR保護期間が切れたバラ(時代により選抜された、いわゆる名花です)は、これは私たちの手でどんどん増やしたらいいと思います。それがその品種を作出したブリーダーへの感謝の気持ちを表すことにもなるし、バラの文化をより拡げていくことにもなります。

『苗屋さんの売り上げが落ちる』というのは笑止千万。全く逆です。バラ苗を1株差し上げて、それによってバラのすばらしさに気づいてもらうことができたら、もっと他の品種も欲しくなるでしょうし、資材やあるいは書籍なども必要になるはずです。

えがおリングかすや

バラとコスモスは粕屋町の町花です。名実共にそうなるよう、私たちも(例えば)初心者のみなさんにきちんと栽培指導ができるよう、勉強を続けましょう。
私たちの手で育てたバラ苗をご近所や友人にも差し上げて、育て方もアドバイスし、きれいな花が咲けばともに喜ぶという、そういうシーンをこの地域にもっとたくさん作っていきたいです。

勉強会の進め方について

世の中には『自分が知っていることを他の人に教えると損をする』と考える人もいます。自分の知識や経験はちっぽけなものなのに、それにしがみついて自分のプライドを保とうとする了見の狭い人です。私はそれは全く逆だと思います。自分の経験を人に伝えれば、それはいずれ2倍にも3倍にもなって、貴重な情報となって返ってきます。いや、そういう損得勘定ではなく、それは何物にも代え難い笑顔となって返ってきます。

私たちはプロの栽培者になろうとしているのではありませんから、無理なくできる範囲で、私たちの環境に合った栽培方法を工夫していきましょう。私が非力なのは初めからわかりきったことです。私が教えるのではありません。私たちみんなの経験や知識を持ち寄り、一緒になって勉強を進めていきましょう。『誰が生徒か先生か』というメダカの学校、それが勉強会のスタイルです。

講習会について

年間何回開催できるかわかりませんが、これはプロを指導者としてお招きしましょう。10月のT字法芽接ぎ勉強会と、2月のデービッドさんの接ぎ木講習会を経験して、痛感しました。

バラ育成アドバイザーの役割

私たちには自分自身の健康上の不安や、あるいは家族に心配事があったりもします。でも、日常生活の雑事に煩わされたりしながらも、忙しい手をしばし止めてお茶でも飲みながら、移り行く季節を眺めたり、風が吹き渡っていく様を見たり鳥の声に耳を澄まして、自然の美しさに感動しながら、自然の恵みに感謝しながら、生きていきたいと思います。

ターシャ・テューダーさんは『幸せはこころの持ちようにあるのだから、自分の手で創りだすことができる』と言っています。そうでしょうね。そして、私たちにはその喜びを分かち合う家族や仲間がいます。芽が出た。花が咲いた。きれいな実がなった。そのときどきの美しさと喜び、感謝。

その美しさやそれを喜ぶ笑顔を創りだすのは、ほかならぬみなさん自身です。バラ育成アドバイザーは、その喜びを育てる最初の部分をほんの少しだけお手伝いすることが役割かなと思います。

よろしくお願いします。

2 件のコメント:

  1. 接木で検索してこちらを拝見しました。なかなか濃い内容で参考になりました。
    私もバラが好きで、今年、会社を辞めてバラ園を開園します。
    素人ですと、私も含めて成功率は70%ちょい、ぐらいです。プロが90%なのは一千万単位の投資をしてですので気にする必要はありません。
    ご存知のようにパテントばらの接木は違法ですが、権利が消失したものについては、問題ありません。バラを無償配布するのでバラが売れなくなるなんてプロとして失格です。プロたるものお客さんがお金を出して買いたくなる苗を作ればよいのです。バラの愛好家を育てるためにもがんばってください。
    さて、ガンシュについてだいぶ研究されているようですが、私の経験上対策については以下です。
    台木は実生から販売している赤玉(ガンシュ菌がいないので)を使い、畑への移植時にバクテローズ処理を行う。バクテローズは予防薬なので感染した台木には効果はありません。台木養成でのバクテローズ処理がガンシュ対策の最善策です。
    台木養成の畑は連作しない。翌年は水田にする。ガンシュ菌は好気性なので水田にすることでかなり抑制できるそうです。相原バラ園さんもホームページに書いてます。
    接木作業に台木のバクテローズ処理を行う。新苗の段階でバクテローズ処理は2回必要です。
    他にもいろいろ有りますが以上がポイントかと。
    バクテローズについては日本農薬に問い合わせると詳しく教えてくれますよ。
    では失礼します。
     

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  2. 猫好き さん、コメントとアドバイスをありがとうございます。

    猫好きさん wrote;
    > 私もバラが好きで、今年、会社を辞めてバラ園を開園します。

    おお、そうなんですか!v(^^) この「バラ園」はご趣味の範囲ですか、それとも・・。どこに(何県に)作られるのでしょう、差し支えのない範囲で教えて(バラ園をご紹介)くださいな。

    > バラの愛好家を育てるためにもがんばってください。

    バラ苗販売業界の話を聞くと、業界は残念ながら低迷しているようですね。バラだけではなくガーデニング全体にその傾向が見られるのだとか。
    私にはその理由はわかりませんが、バラの「根頭癌腫病」の蔓延も(少しは)影響しているのかもしれないと思っています。

    猫好きさんの根頭癌腫病対策、参考になります。ありがとうございます。
    私もやはりバラ苗の生産段階で、しっかり根頭癌腫病対策をすることが肝要と思いますし、その中心になるのは「バクテローズ処理」だろうと考えます。

    > 新苗の段階でバクテローズ処理は2回必要です。

    なるほど、そうかもしれません。

    > バクテローズについては日本農薬に問い合わせると詳しく教えてくれますよ。

    ありがとうございます。入手方法も含め問い合わせてみようと思います。

    ところで。バラ苗を自作しない一般の栽培者の根頭癌腫病対策、これはどうしたらいいと思われますか?
    私のブログには連日(私にとっては)多くの閲覧者が「根頭癌腫病」をキーワードに検索サイトから「バラの根頭癌腫病 −2」を見に来られています。たぶん多くの栽培者が、有効な根頭癌腫病対策を探してあるのだろうと思うのですが、私は未だそれを見つけられずにいます。

    もし何かアドバイスがありましたら、上記「バラの根頭癌腫病 −2」のコメント欄に書き込んでいただけませんか。
    今後ともよろしくお願いします。

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