このブログについて


バラの栽培についての考え方や方法は多様です。その多様性こそが、バラが文化として豊かであることの証左なのでしょう。
"答え"は一つではないとすれば、バラ栽培の楽しさは、"自分のバラの世界を見つけ出す" その過程にあると思っています。

このブログは試行錯誤中のバラ栽培の記録です。一部の記事はバラ仲間に私の方法を紹介するために書いたものもありますが、
「栽培ガイド」の類ではありません。バラ栽培を始めた頃に書いた記事の内容は現在の栽培方法とは異なるものも多く、
技術的にも拙くて誤謬も多々含まれていると思われます。批評的に読んでくださるようお願いします。

2011年11月20日日曜日

小林さんの笑顔

粕屋町バラサークルの平成23年度秋季バラ園視察会は、福岡県北九州市若松区のグリーンパーク(響灘緑地)のバラ園を訪問しました。

出迎えてくださったグリーンパーク・バラ園のローズアドバイザー小林博司氏と共にバラ園内を一巡し始めた直後から、バラのすばらしさ(葉数の多さとその美しさ、花の大きさ、病害虫の被害が皆無であること等など)に圧倒され、一同感嘆の声。

その後、小林氏からバラ園のご紹介がありました。

小林氏のバラ栽培歴は45年だそうで、栽培を始められた頃のエピソードや氏のバラ栽培の勘どころなどのご説明もありました。

45年前はバラ栽培についての文献や栽培技術の紹介も少なかったそうで、栽培方法を学ぶために当時の数少ないバラ園のゴミ箱を調べたりされたのだそうです。廃棄されている肥料や農薬の袋から情報を得るためです。

小林氏のバラ栽培技術はそのような地道な活動の積み重ねから産まれたのであろうと思われるユニークな点が幾つもありました。美しいバラを目の前にしてのお話ですから説得力があります。

例えば48(ヨンパチ 高度化成肥料 N:P:K=16:16:16 16X3=48)。ベテランは有機肥料をベースに48を隠し味的に使う方が多いようですが、48を使うと独特の嫌みが出ます。それがわかっているので48を使っていることを隠す人もいるのですが、ここは違いますね。バラがのびのびと自然に健康的に育っている感じがします。

私は『どこかに1個くらいは黒点病があるんじゃないかな』と意地悪な眼で探してみたのですが(^^; まったくありません。バラ園は9名で維持管理されているのだそうですが、病葉はもちろん花がらもほとんどありませんでしたね。バラはこんなにもきれいなものかと、あらためて感動しました。

バラサークルのメンバーからも幾つもの質問が出ましたが、丁寧にかつ率直に答えてくださり、小林氏のお人柄に触れることができたような気がして、時が経つのを忘れて聞き入りました。

暖かい日だまりに私たちのためのベンチを準備し、奥様はおいしい飲み物もご用意くださって、しかも立ち見の一般のみなさんにまで振る舞われました。バラの栽培技術やバラ園の維持管理を視察するということは、じつはそのようなことを学ぶためかもしれないですね。

もっとじっくりとバラを堪能したかったし、私は小林氏の腰の道具もぜひ拝見したかった。でも時間がなくて。もう一度(いや二度も三度も)訪問してみたい、そんなすばらしいバラ園でした。


小林さん、奥様。どうもありがとうございました。

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