2011年11月19日土曜日

挿し木の楽しみー2(穂木あれこれ)

駕与丁バラ園の進入道路沿いに植えられた猿渡先輩のフェンス仕立てのバラ(自根)は、成長のよいもの(CLやRambleなど)は2メートルほどの高さにもなっています。
みごとなので、いつ挿し木をされたのか、確認のため日を変え場所を変え3度も質問したのですが、答えはいつも『うん、今年の春よ』。でもやっぱり気になるので4回目の同じ質問に、『挿し木は去年、植え付けたのは今年の春』とのお答え。先輩~(^^)~ 質問の仕方が悪かったみたいね(笑)。

先輩と挿し木の穂木の調整について話をしていたら、
『菊の場合は、挿し穂の基部に針で穴を開けて発根量を増やす手法もありますよ。開けすぎると腐りやすくなるけどね』

おもしろい! 偶然 <穴があいた穂木> を見ましたよ。

穴の開いた穂木

これは「芽接ぎ挿し」の比較用穂木(挿し木後20日経過)ですが、上の挿し穂の基部付近に穴が3個と縦の割れ目が見えています。で、そこから発根していますね。

この穴は意図的に開けたものではありません。そういう知識はなかったし、挿す前にこれがあればその部分は切り捨てたはずです。何がこの穴を開けたのでしょうね。ともあれ、1月の挿し木実習では先輩のご指導をいただいて、穴をあける手法も試してみよう。

つぎはタッキー先輩から教えてもらったテクで、挿し穂の基部を「逆さT」に調整するというものです。

この写真は説明用で挿し穂は未調整ですが、直感的に『これも使える!』と思いました。穂木が若い場合や細い場合は特に有効かもしれませんね。

またYouTubeネタで恐縮ですが、3番目は「挿し穂の基部を縦に4分割する」というテクです。以前にも紹介したことのある、ルートンにむせびながら(いや、咽せながら)頑張るオニイさんです。

"Cloning a rose bush."(YouTube)

剪定ばさみをステム(茎)の中に差し込んで(X)の形に4分割。これはいけばなで水のあがりの良くない木などを剣山に挿すときに使われるテクですが、バラの挿し木としてはユニークですね。比較的長い穂木の緑枝挿しで使われています。保湿は「衣装ケース」です。私も使ったことがありますが、真冬でも室内に置けばカビが発生するほど保湿効果は抜群です。そしたら(あるいは事前に)「オスバンS」の出番です(笑)こういう場合は効果てきめん。

4番目は挿し木ではなく、バラの「取り木」です。

"BEST METHOD FOR PROPAGATING ROSES"(YouTube)

「ノックアウトローズ」が使われています。私が理解したその手順は:

  1. 低いところにある若くて充実した枝を地面に引き下ろす(切断しない)
  2. 地面に長さ8インチ、深さ2インチの溝を掘る
  3. 葉を取り除き、浅い切れ目を入れる
  4. 溝に寝かせて土を被せ、その上に重しを乗せる。枝の先端は出しておく
  5. 発根ホルモンの使用も効果的
  6. 4~8~10週間で大量に発根するはず。母木から切り離し鉢上げ

これもおもしろそうだから試してみよう。ついでに「高取り木」も。。

これら挿し木に関連するのが植物ホルモンの「オーキシン」です。私たちが使っている「オキシベロン」は、その一種のインドール酪酸の製剤ですね。日本植物生理学会の「みんなのひろば/質問コーナーには関連のおもしろい(難しいけど)情報が満載です。例えば;


質問:ホルモンは植物体のどこを通って移動するのか

一部引用:

植物ホルモンが移動することは一般によく言われていますが、その移動は動物におけるホルモンの移動と意味がかなり異なっています。一番はっきりしている移動はオーキシンの極性移動で、茎頂、若い葉などで合成され、先端部から基部(根端)へ向かう(求底的)移動をします。この移動は導管、篩管などの管状組織の中を「流れる」ような移動ではありません。(引用ここまで)

茎頂、若い葉などで合成された「オーキシン」は、細胞間のバケツリレーで上から下に運ばれるのだそうです。「オーキシン」って、高校の生物の教科書に出てくるんだそうですね。私は岐阜大学・福井先生の「種苗生産学(Nursery Plant Production)の講義内容」を読むまで、その名前すら知りませんでした。

別サイトですが、これも参考になるかも; 森のコラム12.樹木が水を運ぶしくみ

「浸透圧」と「凝集力」が説明されています。これも正確なことは知りませんでした。 読んだからといってすぐ挿し木の役に立つものではありませんけどね。

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