このブログについて


バラの栽培についての考え方や方法は多様です。その多様性こそが、バラが文化として豊かであることの証左なのでしょう。
"答え"は一つではないとすれば、バラ栽培の楽しさは、"自分のバラの世界を見つけ出す" その過程にあると思っています。

このブログは試行錯誤中のバラ栽培の記録です。一部の記事はバラ仲間に私の方法を紹介するために書いたものもありますが、
「栽培ガイド」の類ではありません。バラ栽培を始めた頃に書いた記事の内容は現在の栽培方法とは異なるものも多く、
技術的にも拙く、論理も雑駁で、誤謬も多々含まれていると思われます。批評的に読んでくださるようお願いします。

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2021年8月29日日曜日

EC をチェックする

私の鉢植えの施肥量の現状を、鉢底から流れ出る 排水のECを計測する ことでチェックし、株の生育具合(特にステム先端の葉の状態)を重ね合わせて判断する。

排水のEC 2021-8-29
株 番号 品種名 EC ㎲/㎝ pH
62 ロイヤルハイネス 3572 6.85
108 あけぼの 2862 6.75
109 ミスターコジマ 3470 6.74
115 クリスチャン・ディオール 4588 6.63
131 ロージークリスタル 3268 6.64
133 ロージークリスタル 4134 6.45
233 ホット神崎 3268 6.89
319 カノープス 4588 6.57
354 スーパー・ディオール 3470 7.06
371 ロージークリスタル 3268 6.64

現状の分析

5月の一番花の後の施肥(いわゆる"お礼肥")が不十分で、うどんこ病の発生もあり、生育は例年より悪かった。

8月上旬から施肥を始め、現在はそれを反映した 高EC値 になっている。
例年、剪定前のこの時期は平均値で 2000㎲/㎝ 程度。
:1000㎲/㎝と1500㎲/㎝の差はかなり大きく影響するが、3000㎲/㎝と4000㎲/㎝の差はさほどでもない。

高EC値=肥料過多の症状

 4段目の芽が一斉に動き出している
8/18に塗布した「ビーエー液剤」の影響があるのかも
 典型的な肥料過多の症状=「ヤツデ葉」
三枚葉や柳葉がヤツデ葉になっている

剪定後に芽が動き出し元気の良い新梢が出るために、この時期の高EC値は構わないと思う。この後、徐々にECを下げていく。花芽形成は新芽が2㎝伸びる1ヶ月後と推察しているので、その頃までに 1800㎲/㎝、最終目標値は品種によって異なるが 1200㎲/㎝ 前後に下げたい。

高EC値を下げる方法

地植えと異なり鉢植えはECのコントロールができるのがメリット。私は「クエン酸」を使用するので、簡単とは言えないものの不可能な目標ではない。あらかじめ作っておいたクエン酸2%水溶液を、pHが6.0になる量を用水に加え、灌水。回数を重ねれば2000㎲/㎝を切るのは比較的容易。1500㎲/㎝以下にはなかなか下がらないが、栽培的にはそれでもOK。

クエン酸については昨日8/28の Field Note|「く溶性肥料を 液肥にする」でも参考資料として紹介したが、 「クエン酸の発根作用機作」:日本植物生理学会|みんなのひろば|植物Q&A がおもしろい。「クエン酸(などの有機酸)は土壌中の栄養素の溶脱現象を無視できない」程度に引き起こすのだそうだ。実感として納得。




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