このブログについて


バラの栽培についての考え方や方法は多様です。その多様性こそが、バラが文化として豊かであることの証左なのでしょう。
"答え"は一つではないとすれば、バラ栽培の楽しさは、"自分のバラの世界を見つけ出す" その過程にあると思っています。

このブログは試行錯誤中のバラ栽培の記録です。一部の記事はバラ仲間に私の方法を紹介するために書いたものもありますが、
「栽培ガイド」の類ではありません。バラ栽培を始めた頃に書いた記事の内容は現在の栽培方法とは異なるものも多く、
技術的にも拙く、論理も雑駁で、誤謬も多々含まれていると思われます。批評的に読んでくださるようお願いします。

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2021年9月21日火曜日

バラは葉も美しい のに

葉が反り返るのはなぜ?

バラは花だけが美しいのではない。葉もそれぞれの季節で美しく個性的に展開する。しかし、私が栽培中のバラの中では、特に以下の2品種が綺麗とは言えない状態。

HT ロージー クリスタル

コンペティション・ローズは「春はロージー 秋ジェミニ」というように(私が勝手に言っているだけ)春には綺麗な花が咲く。しかし秋にはまともな花が咲いたことがない(咲かせたことがない)。理由は、この反りくり返った葉に原因がある(関連がある)のではと考えている。

 #134 キーザーマグ
 #16 比較対象

両方の株ともに目立つ病虫害は無い。濃緑色の葉は厚くて硬く、内側に巻き込んだ状態。#134 の右後ろに見える剪定後に展開した新葉(赤色)も既に反り返り始めているのがわかる。

考えられる原因と、その対策

  1. 品種の特性
  2. チッソ過多
  3. カルシウム欠乏
  4. マグネシウム欠乏
  5. 熱中症(強光線・高温による障害)
  • 毎年同様の症状が出るので「品種の特性」と片付けてしまえば簡単だが、仮にその傾向があるとしても、秋にも綺麗な葉を展開し、佳花を咲かせる方法があるのではないか。

  • 「チッソ過多」はありうると思う。‥と言うか、「典型的なチッソ過剰症状」だと考え、昨秋もチッソを減らす施肥をしたが効果は無かった。逆に、生育・開花がとても遅れまともな花は咲かず、それほどチッソを減らしてもこの症状は改善しなかった。

  • 「カルシウム欠乏」は、カルシウムの葉面散布を定期的にしているので考えにくい。散布後も改善効果は見られない。カルシウム欠乏が引き起こす「チップバーン」とは症状が異なると思う。

  • 今回着目したのは「マグネシウム欠乏」。他の品種のマグネシウム欠乏とは症状が異なるし根拠は乏しいが、他に原因を思いつかないので、"Kieser Mag"(硫酸マグネシウム)を与えて様子を見ることにした。

    #134 がキーザーマグ 4㌘/10号鉢 を与えた株。キーザーマグは水溶性なので「葉面散布」の方が結果が出るのが早いか? #16 は比較対象として通常の肥培管理をする株。

ER シャリファ アスマ

イングリッシュローズの中でも気に入りの品種。気品のある花でエキゾチックな香りが魅惑的。

この動画(サイレント)は7月2日に撮影。すでに葉が裏側に丸まっている。これはこの品種の特性かと思っていたが、もしかしたら肥培管理に問題があるのかもしれないと考え、「ロージー クリスタル」と同じテストをスタート。

 #E106 キーザーマグ
 #E105 比較対象

動画を撮った7月から今日までの2ヶ月間で、葉はいっそう硬くなっている。夏の暑さゆえなのか。
「ロージー クリスタル」「シャリファ アスマ」ともに、経過をレポートする予定


 .
 昨日掲載したのと同じ花。ふたつの蕾が一晩で開花

多くが一斉に咲くボリュームの美しさはないが、絶えることなく咲き続ける「エンドレス剪定」も捨てがたい。
切って家に持ち帰ったが、熱を出して学校を休んだ孫娘、気づいてくれたかな。


DONE:

  • 芽かき 切戻し
  • 捻枝した枝のうち、新芽が展開して不要になったものを切除
  • マグホス(液肥) 大ハウス全株 TDS:216ppm(用水:103ppm) pH:6.1
  • クエン酸2%水溶液 調整 12㍑ 1940ppm pH:2.2
  • マグホス(液肥)調整 250㌘/クエン酸2%水溶液1㍑ TDS:計測不能 (>9999ppm) pH:3.3

中秋の名月

西から寒冷前線が迫り来る中、雲間から月が見えた。

前線が通過した時に少し雨が降ったが、夜半には雲が切れ月が顔を覗かせた。

あれっ、これとよく似た構図をどこかで見たことがある。・・そうハッブル宇宙望遠鏡が捉えた「カリーナ星雲」。

このカリーナ星雲(りゅうこつ座/地球からの距離約300光年)のアルファ星が「カノープス」。HTローズの「カノープス」2010年 富吉紀夫・作出 は、これに因んでの命名なのかも。



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