このブログについて


バラの栽培についての考え方や方法は多様です。その多様性こそが、バラが文化として豊かであることの証左なのでしょう。
"答え"は一つではないとすれば、バラ栽培の楽しさは、"自分のバラの世界を見つけ出す" その過程にあると思っています。

このブログは試行錯誤中のバラ栽培の記録です。一部の記事はバラ仲間に私の方法を紹介するために書いたものもありますが、
「栽培ガイド」の類ではありません。バラ栽培を始めた頃に書いた記事の内容は現在の栽培方法とは異なるものも多く、
技術的にも拙くて誤謬も多々含まれていると思われます。批評的に読んでくださるようお願いします。

2021年9月25日土曜日

葉がない枝(幹)からの発芽

秋の剪定時に葉が一枚もない

これは「カノープス」の6年生株。管理が拙く、枝の上部にも葉が全く無かったが、とりあえず剪定。

芽出し鋏やビーエー液剤は使わないで管理。葉がある株と比べると1週間〜10日遅れて発芽した。意外なことに枝の先端ではなく、まず古枝の中間部分から発芽した。各枝の先端にも元気の良い芽が見えている。

「カノープス」は遅咲き品種なのでコンテストには間に合わないし、『秋の花のために一枚でも多くの葉を残す』というのが定説だから、このような枝には佳花は咲かないだろうが、とりあえず発芽したので嬉しい。

これら葉のない枝は、発芽箇所の上でカットした。

カノープス 剪定前
 9月23日
カノープス 剪定後
 9月25日

それにしても、塊茎や塊根のような明確な貯蔵器官を持っていないバラの場合、発芽するためのエネルギーはどこにどのような形で貯め込んでいるのだろう?

光合成のカルビン・ベンソン回路の最終産物はGAP(グリセルアルデヒド3-リン酸)、それが葉緑体から細胞質に運び出され、フルクトース6-リン酸を経てスクロース(ショ糖)に変換されて、細胞壁(セルロースの材料になる)や、エネルギー(ATP)を必要とする成長器官、貯蔵器官(アミノプラスト)に転流する。

「転流」 - 光合成事典 によれば;

バラ科の植物はショ糖に加えてマンニトールやソルビトールなどの 糖アルコール を転流する。

「糖アルコール」なのか。だからバラの剪定クズは半生木でもよく燃えるんだ。これが私が理解できる範囲。笑。



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